無線LANのメリットや運用の注意点、電波や規格などの用語、要件定義や基本設計から
設定・構築・テストにいたるまで、たくさんのことをまとめています。
さらに、Arubaの機器を中心とした無線LANの設計と設定を解かりやすく解説しています。

カテゴリ: 10.よくある質問

Question IEEE802.11a(5GHz)の規格と、11b/g(2.4GHz)の規格は互換性がありますか?

無い。
しかし、両者のデユアルバンド対応のチップが端末(パソコンなど)に内蔵されており、両方の規格をシームレスに自動で接続する仕組みがある。

Question では、11aと11gのどちらで通信をするのでしょうか?


どの電波を使うかは、早い者勝ち(より電波をより早くつかんで接続)と思ってよい(要確認)。すると、普通に接続すると、電波の仕組み上、11b/gでつないでしまうであろう。(要確認)より干渉しにくい11aで使わせたいのであれば、そのように設計しておく必要がある。Arubaの設定方法は、WLCのVirtual APの設計

Question なぜ2.4GHzよりも5GHzが推奨なのか。

無線LANで使用できるチャンネルが多いから。無線LAN専用の周波数帯なので、電子レンジやRFIDなどの他の電波と干渉が少なく、その分スループットも上がる。

Question 2.4GHzの11b/11gを使わずに、5GHzの11aのみを使うとか、その逆の設定はどこでするのか?または優先設定もできるか?

Arubaではすべて設定できる。Arubaの場合の設定方法は、WLCのVirtual APの設計を参照。

Question WLCのLANケーブルはイーサチャネルで束ねるべきか?

スループットの観点と、LANケーブルやポート故障時の信頼性を高める観点から、したほうがよい。

Question 無線APのLANケーブルを束ねることはできる?

可能ではある。ただ、Arubaの場合、PoE+給電やACによる給電ではなく、PoE給電(15.4w)の場合、電力の弱さからEthenet1がシャットダウンされるかもしれない。要確認が必要。(日経NETWORK2012年6月号「ネットワークにつながらない理由」を参照)

Question 無線APとWLCは別拠点でもいいのか?

ArubaでいうRAP(Remote Access Point)という形態で利用できる。

Question RAPの場合、リモート拠点内の通信は、すべてWLC経由になるのか?
そうであればかなり非効率な通信である。

Arubaではフォワーディングモードにて設定ができる。WLCを経由させない通信も可能である。

Question ArubaでRAPを利用するには、RAP専用のRAP-5WNやRAP-2WGを使う必要があるか?

そんなことはない。AP135などでも可能である。

Question PoE給電は、PoEとPoE+のどちらを使えばいいの?

基本はPoE(15.4W)である。だろう。Arubaの屋外用無線AP(AP-175)はPoE+(30W)が必要である。

Question PoEスイッチには何台APをさしてもよいのか

スイッチにより電源能力が決まっているので注意が必要である。全ポートで使えるものもあれば、12ポートまでとう制限があるものもある。

Question PoEやPoE+で使用するLANケーブルは何?

Cat5e以上を使うようにしたい。詳しくは配線、設置、電源(PoE含む)の設計

Question 11aと11gは同時に使えるか?

同時に使える。

Question 一つのAPで11aと11gの両方が使えるのであれば、MIMO450Mbpsx2で1APあたり900Mbpsのスループットが出ると考えてよいか?

両方同時に通信できるので、考え方はそれでよい。ただ、実測値は900Mbpsでるわけではないので注意が必要だ。

Question PEAPよりも、証明書で認証するEAP-TLSの方が、セキュリティが高いの?

一概にそうともいえない。PEAPはユーザ認証で、EAP-TLSは端末認証である。つまり、クライアント証明書が入った端末であれば、誰でも利用できる。なので、端末が盗まれたら、利用されてしまう。
 ただ、端末は一人一台で、そこにパスワードがかかっていることが、現在の企業パソコンの現状であろう。そうであればユーザ認証もできているであろうから、EAP-TLSはもっともセキュリティが高いと考えられている。

Question 持ち込みPCからの接続を防ぐ方法は?

ユーザ認証ではなく、端末認証をする必要がある。具体的には、クライアント証明書を使ったEAP-TLSか、MACアドレス認証が該当する。

Question WPA-PSKにおける、pre-shared-keyの長さはどれくらい必要?

最長にしておけばいいと思う。32bitであれば、32bitにする。通常のパスワードの場合、長すぎると覚えられないというデメリットがある。しかし、PSKの場合は、端末に埋め込むので、そのデメリットがない。昔はパスワードは8桁あれば安全と言われていたため、32bitが必要かというと、そうは思わない。ただ、最近はハッキング処理が高速化しているので、長い方が安全だ。

WLCの設定に関しては、「無線LANのよくある質問 5.無線LANコントローラ」に記載。
Question そもそもWLCは必要?

AP数台なら無くてもよいだろう。費用も高いし。
ただ、予算があり、AP台数がある程度(たとえば10台以上)あるなら、WLCはあったほうがいいなー。
Arubaの場合、WLC無しでAPにWLCの機能を持たせることもできるので、その選択肢もありだろう。

Question WLCがダウンすると通信は切れる?

Ciscoの場合、モード(IOS)によるが、基本は切れる。なので2重化が必要。
HPはWLCがダウンしても通信は可能。

Question WLCの機能はたくさんありますが、どの機能がよく使いますか?

Question WLCにすべての通信が経由するなら、WLCの帯域は太くする必要がありますか?

基本的にはそうなる。リンクアグリゲーションで線を束ねるとよいだろう。また、フォワーディングモード によっては、WLCを通さない通信も可能である。

Question 複数のNWを1つのWLCで管理してもいいですか?

基幹系、情報系の2つのNWがあり、それぞれ2重化すると、小さいオフィスでも4台必要になる。それってなんかもったいない。VLAN対応なので,複数のNWを管理するほうがよい。

Question その場合、VLAN間で、データの行き来はできないようにできる?

可能

Question WLCを冗長化すると、2重で設定情報は自動で同期されるのか

同期される。ほぼリアルタイムで同期され、認証情報やセッション情報も保持される。なので、WLCが二重化されていれば、ダウンしても端末の通信は途切れない。

Question 1台のWLCで、何台の無線APを管理できますか?

機種ごとに決まっている。たとえば、Arubaの場合は以下である。
・Aruba620/650 8台/16台
・Aruba3200/3400/3600 32台/64台/128台
・Aruba6000 モジュール毎に512台 MAX2048

Question チャンネル設計は、ARMによる自動がいですか?それともAP毎に個別設定がいいですか?

一概には言えないが、自動設定の流れにある。
個人的にはARMによる自動がおすすめであろう。

SEによっては、自動を嫌う人もいるだろう。
切り分けがしにくいし、思い通りの挙動をしてくれない可能性があるからだ。
そんな場合は、基本はARMによる自動で設定しておき、AP Specificにて、固定にしたいAPだけをap-nameで指定して固定にすればいいと考える。

Question IEEE802.11nでチャンネルボンディングをする場合のチャンネルはどこを使う?

2.4GHz帯(11b/g)では3chと11ch。 
5GHz帯(11a)の場合であるが、20MHz時は36,40,44,48,52,56,60,64である。11nでチャンネルボンディングをする場合は、38、46、54、62を使う。

Question 11nのMIMOとチャネルボンディングの最大は?そして最大速度は?

規格上は、MIMOは4ストリーム。チャネルボンディングは2倍の40MHz。最大速度は600MHzである。
詳しくは、IEEE802.11nも参照いただきたい。


Question MIMOはアンテナを複数にすると言っているが、それは論理的アンテナのことなのか、それとも物理的なアンテナを言っているのか。


物理的なものである。


Question MIMOは、アンテナをふやして一斉に送るので速くなると思うが、同じチャンネルなら干渉するからアンテナを増やしても干渉はしないのか?


たしかにMIMOの技術は、同じチャンネルでの高速化技術である。うまく説明できないが、干渉せずに高速通信ができる。電波の仕組みをうまく使っている。


Question 11nの2.4GHz帯にて、チャネルボンディングは使える?


できる。しかし、2.4GHzで11nを使うと2chしかつかえず、しかも2chで全部の周波数帯を占拠していまう。だから、干渉の影響をうける。2.4GHzではチャネルボンディングをしないことがほとんどである。11nを使うよりは、端末を分けて2台のAPにそれぞれつながせたほうが効率的である。

Question 11n非対応の機器があると、通信が遅くなる?

混在する環境では速度は遅くなる。フレームのフォーマットや方式が異なるので仕方がない。11nのフレームフォーマットも参照いただきたい。


Question  IEEE802.11nを300Mbpsや450Mbpsで使うには、PoE+が必要になりますか?

Arubaの場合は、必要ない。PoE(15.4w)で十分である。

Q8 MIMOのストリーム数を増やすことよるデメリットはある?

Question 最大接続端末の制限はするべきか?

Arubaの場合、デフォルトでは64に設定されている。高いスループットで安定した通信を求めるのであれば、30台くらいに制限したほうがいいだろう。

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高いスループットが不要な場合は、制限しなくてもいいの?




いや、そうではない。無線LANでは1つのチャンネル内で同時に複数の端末との通信ができない。電波が干渉するからだ。1つのAPには基本的には1つのチャンネルが割り当てられる。(2.4GHzと5GHzで2チャンネルは可能であるが)。
1つのAPに同時に複数PCがアクセスすると、複数台がタイミングをずらしながら通信をするので同時通信は可能である。しかし、それがあまりに増えると衝突回避のためのオーバヘッドが増えて、極端な話、誰も通信できなくなる可能性もある。
Arubaの場合の設定は
「Wireless」「Configuration」「AP Group」「Virtual AP」「SSID Profile」「Advanced」「Max Associations」にて設定する。


Question SSID隠ぺい(ステルス化)の設定は有効にしたほうがいいか?

無効にした方が良いだろう。セキュリティとしてはあまり意味がないからだ。実際に通信しているパケットをキャプチャすれば分かるからである。むしろ、端末からのActive Scanしかできないため、端末に負担をかけるだけである。スマホなどでは充電が速く減るし、ローミング時の切り替わりの遅さ(要確認)にもつながる悪影響がでる。
また、近隣の電波が見えることが多いだろうが、ほとんどのSSIDが表示されていることから、他の人もしていないことが分かる。
Arubaの場合の設定は
「Wireless」「Configuration」「AP Group」「Virtual AP」「SSID Profile」「Advanced」「Hide SSID」にて設定する。

Question 送信レートを24Mbpsに抑えたり、1Mbpsを無効にするなどの調整はしたほうがいい?

デフォルトのままで問題ないと思う。一人に大量の通信をさせないために抑えることも可能だが、あまりやらないかな。結局は利用者でほぼ均等のスループットになるだろうから。
また、低速ははずすという選択肢はあると思う。低速はさっさとローミングで別のAPにつないでもらおう。低速を有効にすると、それによって全体のパフォーマンスが悪くなる。


Question 2.4Gと5Gで同じSSID使うことができるか?

できる

Question 電波はどれくらい届くのか?

障害物がなにもなければ、どこまででも届き、地球の裏まで届くらしい。
ただ、実際には距離が遠くなると減衰するので、電波が届く距離は20mくらいで設計したほうがよいだろう。※直径にすると40mになる。
 一方、スループットは気にせず、届くか届かないかだけの判断をするときもある。たとえば、工場の端で簡易な試験をするだけに利用する場合、わざわざAPを配置するのは無駄。そのようなときは、40mや60mでも届く可能性はあるので、電波調査をもとに設計するとよい。

Question 壁で仕切られている別部屋にも電波は届くのか?

通常の壁であれば、減衰はするが、基本的には電波を通す。
障害物の種類によってその程度は異なる。透明であるガラスは電波を通しやすい。

Question 遮蔽物や距離により、どれくらい減衰するのか?

以下の4つで減衰度合いを調査したいと考えている。
①木造、②鉄筋コンクリート③人間の体、④ガラス(窓)
上記②の壁による減衰は10~15dbmくらい。人間の体や、建物の柱などによる減衰はあるが、回り込める環境の場合は減衰は少なく、5~10dBmくらい。


QuestionAPとPCが建物の構造上や大きなしゃへい物により、直線的に結ばれていない場合、電波は届かないか?

そうとは限らない。電波は反射するので届くことも多いだろう。

Question どんなものと干渉するのか

代表的なものは電子レンジ(microwave oven)で、すごく強い電波ある。その語源にもあるように、1000wなどの強い電磁波(電波)で加熱する。無線LANのAPであれば、CSMA/CAなどの機能で干渉を回避しようとするが、電子レンジはそんな機能ははない(笑)。
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電波を出すのは迷惑ですね




電子レンジも好きで出しているわけではない。レンジの中に電波を閉じ込めて抑えているが、かなりの電波が漏れてしまのが現状。電子レンジが出す電波のch(帯域)はメーカー毎にほぼ決まっているので、それを避けるのも手である。
 2.4GHz(ISMバンド)では、電子レンジのほかに、医療や工業用の機器の電波のほか、日常品ではデジタルコードレス電話、Blootooth(ワイヤレスのマウスやキーボードでも使われる)、自動ドアのセンサー(?)、アマチュア無線、盗撮カメラ、RFID、ラジコンなどと干渉する。
一方、アナログコードレスやPHSは干渉しない。

Question 電波が干渉するとどうなる?

通信がエラーになったり、切れる。
また、干渉波が多いと、そもそも通信を開始しない。
電子レンジの電波は強力なので、2.4GHzの11b/g/nの場合、通信が切れることがよくある。参考ではあるが、電子レンジは電波を出そうと思っているわけではなく、むしろ外には漏らさないようにしているが、あまりに強力な電波なので、漏れてしまっている。無線LANの電波により、電子レンジが故障するという心配はしなくて良い。

Question チャンネルが同じだと必ず干渉する?
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どう設計してもチャンネルがまったくかぶらないのは不可能です。特に、オフィスなどでAPの密度が高い場合があります。その場合はどうなりますか?



同じチャンネルでも、通信しなければ干渉しない。また同時に通信しても、うまく制御してくれる(交互に通信するなど)。なので、数台程度であれスループットは多少落ちるかもしれないが、問題なく通信はできる。

Question 電波調査は有料の製品を買うべきか?

あった方がよい。機能が優れる。特にレポートが便利である。
電波調査結果を記録し、報告するには手間がかかるが、有料ソフト(AirMagnetなど)を使えば簡単にできる。
機能も優れる。本当にお勧め。ただ、これらがなければできないかというとそうでもない。

Question RSSIは、どれくらいの値であればいいですか?

無線LANの電波の受信強度であるRSSIは、どれくらいの値が適切か。つまり、無線LANが安定して通信できるか。inSSIDerの値を参考にしているが、目安としては、-60よりいい値(0~-60)であれば概ね良好であろう。80は弱い。100より悪い値の電波は無視していいだろう。
詳しくは電波の強さと通信速度も参照いただきたい。


Question そもそも電波調査は必須か?
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どうせ外来波は止められないし、あったとしても、壁があるからある程度は制限できる。
内部の電波に関しても、壁はいまさら直せないし・・・



そういう考え方はゼロではない。実際、電波調査をした結果が、無線LANの設計には一切影響を及ぼさなかったこともある。
ただ、どれだけ届くかによって、APの台数にも関係してくるので、しておくとよいだろう。思ったほどよく電波が届き、APの台数が、予定の半分で済むかもしれない。

Question inSSIDerでみたら、接続可能なAPが20以上見えることがあります。
こんな状態でも正常に通信できるのでしょうか?

それががすべて30dbmなどの強い電波だったら、厳しいだろう。
実際に、見てもらうと、ほとんどが70dbmなどの弱い電波で、接続するAPが30dbmなどの強い電波であるだろうから、問題なく通信できる。ただ、2.4GHz帯はかなり汚れているので、そのような状況であれば、5GHz帯がお勧めかな。

Question 無線APの自動設定をするためにWLCのDHCPサーバを有効にするとありました。このDHCPはWLCである必要はありますか?つまり、WLCではない通常のDHCPサーバでもいいですか?

問題ない。

Question 無線APはWLC(無線LANコントローラ)に直結されている必要がある?

いえ。以前はそういう製品もあったようだが、Arubaの場合は違う。間にスイッチが入ってもよく、IPリーチャブルであればよい。

Question 無線APをホップして使うことができると聞いたけど?

Arubaのメッシュ機能である。通常、無線APは有線LANでスイッチなどを経由して内部のLANに接続されている。
この有線LAN接続がなく、無線通信でネットワークに繋ぐことができる。
配線が困難な場所で有効な機能である。

Question 無線APがIEEE802.11nで通信しているかの確認方法は?

Arubaの場合、無線APの前面のランプで確認できる。11nで通信している場合は緑色である。
※ただ、個別PCと11nなのか11aや11gなのかはわからない。少なくとも、11nが無線APとして有効になっているかはわかる。

Question AP1台につき、何台のPCが同時利用できる?

20~30台が目安。スループットにもよるが。
本当にクリーンな電波環境であれば、50~60台でもつながるだろう。しかし、必ず干渉波があり、クリーンな環境はないので、上記のような数字が目安になる。
実際には、実環境にて試験してみるとよいだろう。


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